「遺品整理はいくらかかるのか、見積もりを取る前に相場を知りたい」という方は少なくありません。結論として、費用は間取りと荷物の量で大きく変わり、1K・1Rなら3万円台から、一戸建てなら30万円を超えることもあります。この記事では、間取り別の費用相場と内訳、費用が上下する条件、安く抑える方法、業者選びで確認すべき点を、自治体や国民生活センターの公開情報をもとに整理しました。まずは相場の一覧表から確認してください。

遺品整理の費用相場はいくらですか(間取り別の目安)

遺品整理の費用は、部屋の広さと荷物の量に比例して上がるのが一般的です。間取り別の目安は次のとおりです。

間取り費用相場の目安
1R・1K3万円〜8万円
1DK・2K5万円〜12万円
1LDK・2DK7万円〜18万円
2LDK・3DK12万円〜25万円
3LDK・4DK19万円〜40万円
一戸建て(4LDK以上)30万円〜(荷物量により上昇)

行政書士法人Treeの解説(2026年6月9日更新)に基づく目安です。同じ間取りでも荷物量や搬出条件によって金額は変わるため、この表は見積もり前の目安として使ってください。

遺品整理費用の内訳にはどんな項目がありますか

見積書の金額は、主に人件費・運搬費・処分費・供養料・買取相殺の5項目で構成されています。

人件費は作業員の人数と作業時間で決まり、荷物が多い部屋ほど人数が増えます。運搬費はトラックの台数と搬出距離に応じてかかる費用で、エレベーターのない建物では階段作業の分だけ上乗せされることが一般的です。

処分費は家具・家電・衣類などを仕分けたうえで廃棄する費用で、自治体のルールに沿って一般廃棄物として処理されます。テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンなどの家電リサイクル対象品は、別途リサイクル料金がかかる点も見積もり時に確認しておきたいところです。

仕分け作業では、形見として残すもの・売却できるもの・処分するものの3つに分けるのが基本です。分け方に迷う遺品が多い場合は、業者との事前の打ち合わせで基準をすり合わせておくと、作業当日の判断がスムーズになります。

供養料は、位牌や仏壇、写真などを手放す前にお焚き上げ供養を依頼する場合の費用です。一般財団法人遺品整理士認定協会によると、家庭用45リットルのビニール袋1個までで5,250円、布団一式・神棚・仏壇(1メートル以内)で10,500円が目安として示されています。供養の方法や費用は /articles/otakiage-yuso/ で詳しく解説しています。

買取相殺は、貴金属・骨董品・ブランド品などの遺品に査定額がついた場合、その金額を作業費用から差し引く仕組みです。買取できる遺品の見極め方は /articles/ihin-kaitori/ にまとめています。

同じ間取りでも費用が変わるのはなぜですか

行政書士法人Treeの解説では、費用を左右する主な要因として「荷物の量・重さ」「建物の搬出条件」「特殊清掃の要否」の3点が挙げられています。加えて、都市部は郊外よりも費用が高くなる傾向があるとされています。

荷物の量が特に多く、床が見えないほど物が積み上がっている、いわゆるゴミ屋敷状態の場合は、通常の遺品整理より人員と作業時間が増え、費用も上がりやすくなります。こうしたケースの費用感は /articles/gomiyashiki-katazuke/ で別途取り上げています。

建物の搬出条件も見落とされがちなポイントです。エレベーターのない3階以上や、トラックを横付けできない狭い道路沿いの住宅では、荷物を人力で運ぶ分だけ人件費が積み増しされます。孤独死などで特殊清掃が必要な場合は、通常の作業費に加えて清掃費用が別途かかります。

見積もり時にこれらの条件をあらかじめ伝えておくと、当日になって追加料金が発生する事態を避けやすくなります。

遺品整理の費用を安く抑えるにはどうすればよいですか

費用を抑える方法はいくつかあります。まず、自分で仕分けできる範囲の荷物を先に片付けておくと、業者に依頼する作業量そのものが減ります。手順は /articles/ihin-seiri-jibunde/ に整理しています。

次に、繁忙期を避けることです。3月〜4月の引っ越しシーズンや年末は依頼が集中しやすく、料金が上がりやすい時期とされています。日程に余裕があれば、この時期を外して依頼すると調整がしやすくなります。

貴金属や骨董品など査定額がつく遺品は、買取に出して作業費用から相殺する方法もあります。そして何より、複数社から見積もりを取り、金額と内訳を比べることが総額を抑える近道です。見積書を並べる際は、金額だけでなく、追加料金が発生する条件が明記されているかもあわせて見比べておきます。

業者選びと見積もりで確認すべきことは何ですか

国民生活センターには、遺品整理サービスに関する相談が例年100件前後寄せられており、2017年度は105件が報告されています(2018年7月19日発表)。「見積金額の2倍を請求された」「解約を申し出たら高額なキャンセル料を求められた」といった事例が報告されています。

こうしたトラブルを避けるために、まず確認したいのが許可の有無です。横浜市の案内によると、遺品整理業者が費用を受け取って遺品を処分する場合、「一般廃棄物収集運搬業」の許可を持っているかどうかを必ず確認する必要があるとされています。許可のない業者に依頼すると、不法投棄など法律違反につながるおそれがあります。買取もあわせて依頼する場合は、古物商許可の有無も確認しておきます。行政書士法人Treeは、これらに加えて遺品整理士が在籍しているか、見積書の内訳が品目ごとに明細化されているかも確認するとよいとしています。作業内容が「一式」とまとめて書かれている見積書は、内容を個別に尋ねておくと安心です。

見積もりの取り方にも手順があります。一般財団法人遺品整理士認定協会が案内する依頼の流れでは、電話などでの予約のあと、訪問見積もり・ヒアリングを経て金額を算出し、正式な見積書を受け取ったうえで契約する流れが一般的とされています。国民生活センターも、複数社から見積もりを取り、キャンセル料や作業内容を事前に書面で確認するよう呼びかけています。3社以上を比較すると、金額だけでなく作業内容の違いも見えやすくなります。

実家じまいや墓じまいもあわせて検討している場合は、それぞれの費用相場を /articles/hakajimai-hiyou/ にまとめています。

よくある質問

遺品整理の費用はいつ支払うのが一般的ですか

一般財団法人遺品整理士認定協会が案内する流れでは、作業終了後に事前振込か当日現金払いで精算するのが一般的とされています。支払いのタイミングは業者ごとに異なるため、契約前に確認しておくと安心です。

見積もりより金額が高くなることはありますか

国民生活センターには、見積金額の2倍の費用を請求されたという相談事例が報告されています。追加料金が発生する条件を契約前に書面で確認し、当日の作業範囲とのズレがないかをすり合わせておくことが大切です。

許可のない業者に依頼するとどうなりますか

横浜市の案内では、一般廃棄物収集運搬業の許可がない業者に遺品の処分を依頼すると、不法投棄などの法律違反につながるおそれがあるとされています。契約前に許可証の提示を求め、確認することをおすすめします。


本記事に記載の費用相場は、2026年9月時点で公開されている情報をもとにした目安であり、実際の金額は事業者・自治体・お住まいの状況によって異なります。個別の法律判断や税務判断が必要な場合は、自治体の窓口や弁護士・税理士などの専門家にご相談ください。