横浜や湘南で暮らしてきた家族の散骨を、できれば近い海で行いたい。そう考えて調べ始めると、東京湾と相模湾のどちらを選ぶか、どの港から出るのかで迷います。結論から言うと、横浜・横須賀・葉山・江の島のいずれからも乗船できる業者があり、費用は合同で約11万〜13万円、貸切で約19万〜33万円が目安です。この記事では、2026年10月13日時点で各社の公式ページに載っている出航地と料金をもとに、選び方を整理します。

首都圏で散骨が行われる主な海域は?

首都圏で乗船散骨が行われる海域は、大きく分けて次の2つです。

  • 東京湾:東京港、横浜港(横浜ベイブリッジ沖)、横須賀(猿島沖など)から出航
  • 相模湾:葉山、江の島、平塚などから出航

公式ページで確認できる出航地の例は、次のとおりです。

出航地海域掲載している業者
横浜(象の鼻桟橋・ぷかりさん橋・大さん橋)横浜ベイブリッジ沖清蓮、海洋散骨トワエ
横須賀(三笠桟橋)猿島沖清蓮
葉山(葉山港)湘南・葉山沖清蓮、散骨想、海洋散骨トワエ
江の島(江の島ヨットハーバー)相模湾散骨想、海洋散骨トワエ
平塚相模湾散骨想
三崎港・真鶴港三浦半島沖・小田原沖海洋散骨トワエ

散骨そのものの費用の考え方は、海洋散骨の費用相場を3方式で比較で整理しています。この記事では、出航地と海域を軸に絞り込みます。

東京湾と相模湾はどう違う?所要時間と乗船人数を比べる

業者の公式ページから読み取れる違いは、所要時間と乗船できる人数です。

所要時間(清蓮の合同散骨の場合)

  • 横浜ベイブリッジ沖:象の鼻桟橋出航、約60分
  • 横須賀・猿島沖:三笠桟橋乗船、約50分
  • 湘南・葉山沖:葉山出航、約70分

港から散骨ポイントまでの距離が短いほど、乗船時間は短くなります。小さなお子さんや足腰に不安のある方が同乗するなら、50分前後の横須賀や横浜が負担の軽い選択肢です。

貸切の乗船定員(海洋散骨トワエの場合)

  • 東京港・横浜港:最大50名(12名まで同料金、以降は1名5,500円)
  • 葉山港・江の島・三崎港・真鶴港:最大8名

親族が大勢集まるなら、定員の大きい東京湾側の貸切が合います。少人数で静かに見送るなら、相模湾側の定員8名の船でも足ります。

景観や海の揺れ方は、天候や船の種類で変わります。公式ページには比較の記載がないため、見積もりの際に「当日の海況の判断はいつか」「船は双胴船か」を聞いておくと安心です。清蓮は、実施の可否を前日に判断し、延期の場合は追加料金なしで次回の実施日に振り替えるとしています。

出航地(横浜・横須賀・葉山など)と乗船の流れは?

乗船当日の流れは、業者を問わず次の形が一般的です。

  1. 遺骨を事前に預ける(訪問・郵送・持ち込みから選択)。粉骨は業者が行う
  2. 当日、指定の桟橋に集合(現地集合・現地解散が基本)
  3. 乗船して散骨ポイントへ移動
  4. 献花・黙祷のあと、粉末状の遺骨を海へ
  5. 後日、散骨した位置を記した散骨証明書が届く

海洋散骨トワエは現地集合・現地解散としており、散骨想は申込後に実施日と遺骨の引き取り日を調整します。遺骨を預ける方法が複数ある業者を選ぶと、遠方からでも依頼しやすくなります。服装や持ち物は、海洋散骨のマナーにまとめています。

方式別の費用目安はいくら?

方式は、合同・貸切・代行(委託)の3つです。2026年10月13日時点で、公式ページに載っている金額は次のとおりです。

方式費用の目安出所
合同(横浜・葉山・横須賀)110,000円(4名まで・粉骨込み)〜121,000円清蓮
合同(東京沖・横浜沖・相模湾)132,000円(2名乗船。1名追加ごとに11,000円。粉骨は別途33,000円)海洋散骨トワエ
貸切(相模湾)葉山20.5万円〜、江の島19.9万円〜、平塚19.4万円〜(税別)散骨想
貸切(東京港・横浜港)286,000円〜297,000円(12名まで)海洋散骨トワエ
貸切(葉山港・江の島・三崎港)286,000円〜330,000円(8名まで)海洋散骨トワエ

同じ合同でも、清蓮は粉骨込みの110,000円、トワエは粉骨が別で33,000円かかるため、総額では差が小さくなります。比べるときは「粉骨・献花・散骨証明書・骨壺の処分が含まれるか」まで揃えて見てください。

散骨想の貸切は、粉骨・船のチャーター・献花・骨壺の処分・散骨証明書を含み、2柱目からは1柱につき3万円(税別)が加算されます。遺骨を持参すると1万円引きです。なお、税別と税込が混在しているため、総額は見積もりで確認してください。

条例や自治体のルールはどう確認する?

散骨を直接禁じる法律はないとされていますが、条例で規制する自治体があります。散骨(海)ドットコムの一覧では、神奈川県の湯河原町と箱根町が散骨場の設置に許可を求める条例を設けているとされています。横浜市や横須賀市、葉山町はこの一覧に載っていません。ただし、一覧に載らない自治体に決まりがないとは言い切れないため、最新の内容は窓口で確認する必要があります。

東京都は、散骨に関する都の条例はなく、都内での散骨は各自治体への確認が必要とされています。

確認の進め方は次のとおりです。

  • 業者に「実施海域の自治体に確認済みか」を聞く
  • 気になる場合は、出航地の市区町村の墓地・埋葬担当窓口に電話する
  • 墓地から遺骨を出して散骨する場合の改葬許可の扱いは、墓じまいして散骨する手続きと費用で解説しています

法的な論点は、海洋散骨は違法?条例とグレーゾーンの考え方も参考になります。

業者選びで確認すること

首都圏は出航できる業者が多いため、次の4点で絞ると選びやすくなります。

  1. 出航桟橋と自宅からの移動時間:桟橋が複数ある業者は、予約時に確定するか問い合わせが必要な場合があります
  2. 含まれる内容:粉骨、献花、散骨証明書、骨壺の処分、写真撮影
  3. 追加費用の条件:2柱目以降の粉骨、乗船人数の追加、立会い見学の有無。清蓮の合同散骨では、立会見学は1霊あたり22,000円とされています
  4. 天候による延期の扱い:判断の時期、振替日、追加料金の有無

見積もりは2〜3社から取り、同じ条件(人数・柱数・方式)で並べると比較しやすくなります。問い合わせの際は、希望の出航地と人数を最初に伝えてください。

関西方面で出航地を探している方は、関西の海洋散骨|大阪・神戸・淡路島・和歌山もあわせてご覧ください。

よくある質問

東京湾と相模湾では、どちらが安いですか

方式で決まります。合同なら、清蓮の横浜・葉山・横須賀発は同額の110,000円で、海域による差はありません。貸切は、トワエの例で東京港297,000円、横浜港286,000円、葉山港286,000円、江の島319,000円と、出航地ごとに差があります。

家族が10人以上でも乗船できますか

貸切なら可能な場合があります。トワエは東京港・横浜港で最大50名としています。一方、合同は清蓮が1組4名まで、トワエが2名乗船(追加は1名11,000円)が基本です。人数が多いときは、貸切の見積もりを取ってください。

悪天候で出航できないときはどうなりますか

安全のために延期されるのが一般的です。清蓮は前日に実施の可否を判断し、代表者へ電話で連絡したうえで、次回の実施日へ追加料金なしで振り替えるとしています。延期の条件は業者で異なるため、申込前に確認してください。


本記事に記載の費用相場は、2026年10月時点で公開されている情報をもとにした目安であり、実際の金額は事業者・寺院・自治体によって異なります。個別の法律判断や税務判断が必要な場合は、自治体の窓口や弁護士・税理士などの専門家にご相談ください。