直葬で火葬だけを済ませ、散骨で見送る場合の総額は、20万円台から60万円台が目安です。直葬の費用に、粉骨と散骨の費用を足した合計です。この記事では、方式ごとの総額を1つの表にまとめ、見落としやすい別料金も確認します。続けて、許可証の扱い、粉骨のタイミング、セットプランを選ぶときの確認点を順に取り上げます。

直葬から散骨までの総額はいくらかかりますか

総額は、直葬の費用と、粉骨付きの散骨の費用を足して考えます。公開されている金額を組み合わせると、次の表のようになります。

散骨の方式直葬(火葬式)粉骨付きの散骨総額の目安
代行(遺族は乗船しない)約21万〜49.6万円25,800〜28,800円約23.5万〜52.4万円
合同乗船約21万〜49.6万円68,000円〜約27.7万〜56.4万円
貸切乗船約21万〜49.6万円149,000〜169,000円約35.8万〜66.5万円

直葬の下限は、川崎市の市民葬儀・規格B(火葬式)の209,000円です。この金額に火葬料は含まれません。上限は、鎌倉新書が2026年に実施した全国調査の数字です。直葬・火葬式の総額は、中央値で49.56万円でした。

散骨の費用は、ゆたかに粉骨の公開料金(送料込・税込、2026年10月27日確認)です。骨壺は4寸以上、散骨場所は東京湾か相模湾のおまかせの場合で、代行は持込が25,800円、郵送が28,800円です。貸切は郵送受付の場合に、平日が149,000円、土日祝が169,000円とされています。

表の下限には、火葬料が含まれていません。火葬料は自治体や火葬場で異なるため、お住まいの地域の金額を足して考えてください。

直葬の費用には何が含まれ、何が別料金になりますか

直葬は、通夜や告別式を行わず、火葬場で短時間のお別れ・火葬・収骨を行う形です。費用の中身は、川崎市の規格B(209,000円)で次のように示されています。

  • 基本料金に含まれるもの:遺体安置2日分、寝台車での搬送2回(各20km以内)、棺、仏衣、骨壺一式(白7寸・桐箱・布覆)、火葬場案内スタッフ、諸手続き代行
  • 基本料金とは別に必要なもの:火葬料、休憩室使用料
  • 希望により必要になるもの:3日目以降の安置料、霊柩車による搬送費用、後飾り、宗教者謝礼など

安置が3日目に入る場合や、搬送距離が延びる場合は、基本料金に費用が上乗せされます。葬儀社が掲げる「◯万円〜」の表示は、こうした別料金を含まない基本料金のことがあり、総額とは限りません。見積書で、火葬料・安置料・搬送費が含まれているかを確かめると、総額のずれを防げます。

費用の準備に不安がある場合は、葬儀費用が払えないときの公的支援で使える制度を整理しています。

粉骨と散骨の費用は方式でどう変わりますか

散骨は、立ち会いの形で代行・合同乗船・貸切乗船の3方式に分かれ、方式が変わると費用も大きく変わります。方式ごとの特徴は海洋散骨の費用相場を3方式で比較で整理しています。ここで取り上げるのは、直葬の総額を出すための数字です。

代行は、遺族が乗船せず、事業者に散骨を任せる方式です。ゆたかに粉骨では、骨壺の大きさで金額が変わります。持込の場合は、2寸が9,800円、3寸が20,800円、4寸以上が25,800円です。直葬で受け取る骨壺は、川崎市の規格で7寸が示されているため、4寸以上の区分で考えます。

合同乗船は、ほかの家族と同じ船に乗る方式で、68,000円からです。貸切乗船は、家族だけで船を貸し切る方式で、平日と土日祝で料金が分かれます。

どの方式にも粉骨が必要です。粉骨付きのプランなら、粉骨と散骨を1つの申し込みで済ませられます。粉骨だけを別に頼む場合の費用は、粉骨の費用相場と依頼方法で確認できます。

乗船できる人数や、人数を増やしたときの料金は、事業者ごとに異なります。申し込み前に見積もりで確認してください。

火葬から散骨までの流れと、許可証・粉骨はいつ必要ですか

火葬から散骨までは、次の順に進みます。

  1. 死亡届を出し、火葬許可証を受け取る
  2. 遺体を安置し、火葬・収骨を行う
  3. 火葬後の許可証を骨壺と一緒に保管する
  4. 粉骨を済ませ、散骨の日程を決める

大田区の案内では、火葬許可証に火葬場所を記入するため、死亡届を出す前に火葬場を決めるとされています。死亡届は、葬儀社が家族に代わって出すことが多いようです。

火葬が終わると、火葬許可証に火葬済みの印が押されます。これを「埋葬許可証」と呼ぶことが多いようです。骨壺と一緒に箱へ納めてもらえることが多く、見当たらない場合は、死亡届を出した市区町村への問い合わせが案内されています。散骨で許可証の写しなどが必要かどうかは、事業者ごとの確認事項です。申し込み時に確認しておくと、手続きが滞りません。

粉骨付きのプランなら、散骨の申し込みと同時に粉骨も進みます。粉骨を急ぐ場合、ゆたかに粉骨には特急料金5,000円の設定があり、遺骨の到着から最短即日〜3営業日以内に発送されます。散骨そのものの日程は、代行・合同・貸切の方式ごとの確認事項です。

散骨を直接禁じる法律はないとされていますが、条例で規制する自治体もあります。実施する海域のルールを事業者に確かめておくと安心です。当日の進み方は海洋散骨の流れにまとめています。

直葬と散骨のセットプランは何を確認して選びますか

直葬と散骨をまとめて案内するセットプランは、窓口が1つになる手軽さがあります。選ぶときは、次の点を見積書で確かめます。

  • 総額に含まれる範囲:火葬料、休憩室使用料、安置料、搬送費が入っているか
  • 追加費用の条件:安置日数、搬送距離、土日祝の料金、人数の追加
  • 粉骨と散骨の扱い:粉骨付きか、別料金か
  • 書類の扱い:散骨で提出する許可証の有無

価格表示については、公正取引委員会が2024年5月、「直葬プラン」と称する葬儀サービスの表示に措置命令を出しています。チラシで「77,000円」と示しながら別料金の存在を示していなかった点が、対象でした。実績のない「通常価格」と比べて安く見せていた点も、景品表示法の有利誤認とされました。

この事例から分かるのは、掲載金額をそのまま総額と受け取らず、書面の内訳で確かめる大切さです。同じ条件で2〜3社に見積もりを頼むと、含まれる内容の違いが見えてきます。

まとめ:直葬後の散骨は総額と含まれる内容で選ぶ

総額の目安は、代行が約23.5万〜52.4万円、合同乗船が約27.7万〜56.4万円です。貸切は約35.8万〜66.5万円です。金額の差は、直葬の中身と散骨の方式から生まれます。見積書で内訳を確かめれば、納得できる選び方ができます。

費用を抑えたい方は代行、立ち会って見送りたい方は合同乗船、家族だけで見送りたい方は貸切乗船が、検討の出発点です。

出航地ごとの違いは、関西の海洋散骨や東京湾・相模湾の海洋散骨で地域別に確認できます。

よくある質問

直葬と散骨の総額が20万円台に収まることはありますか

表の下限では、代行を選んだ場合に約23.5万円からとなります。ただし、この金額には火葬料が含まれていません。お住まいの地域の火葬料と、安置・搬送の追加分を足して、見積もりで総額を確認してください。

火葬許可証(埋葬許可証)をなくしたときはどうなりますか

大田区の案内では、見当たらない場合は死亡届を出した区市町村に問い合わせるとされています。散骨で提出が必要かどうかは事業者で異なるため、紛失に気づいたら、先に窓口へ相談すると進めやすくなります。

「◯万円〜」の直葬プランは、そのまま総額と考えてよいですか

総額とは限りません。基本料金のみの表示では、火葬料、休憩室使用料、安置料、搬送費が別になる場合があります。見積書で何が含まれているかを確認し、追加費用が出る条件も聞いておくと安心です。


本記事に記載の費用相場は、2026年10月時点で公開されている情報をもとにした目安であり、実際の金額は事業者・自治体によって異なります。個別の法律判断や税務判断が必要な場合は、自治体の窓口や弁護士・税理士などの専門家にご相談ください。